天才ならではの発想?
いつもどおりのリリース延期と3度ものリスニングパーティーを経て、8月29日、ついにリリースされたカニエ・ウェストの最新アルバム『DONDA』。同アルバムは、Apple Music、Spotifyの両サービスで「2021年において24時間で最も再生されたアルバム」となったことを皮切りに、現在もものすごい勢いで数々の記録を樹立中です。
最新アルバムに合わせてつくられた音楽プレイヤー
そんな『DONDA』リリースに先駆け、カニエが発表していたのがイギリスのスタートアップ「Kano」とパートナーシップを組んで開発した「DONDA STEM PLAYER」という音楽プレイヤー。現在は、カニエの公式サイトにて200ドル(約2万2000円)で販売されていますが、今のところ注文できるのはアメリカとイギリスのみに限られます。DONDA STEM PLAYERには『DONDA』収録曲がプリインストールされており、ユーザーはその曲をボーカル、ドラム、ベース、サンプリングごとのステムデータ(音声データ)に分離させることができます。分離したステムデータは、エフェクトを追加したり、音量を調整するなどしながら、自分好みにカスタマイズできるというから驚きです。
また、8GBの容量を持つ本体には外部音源をインストールすることも可能で、そちらにも音声分離機能は対応するとのこと。読み込める音源のフォーマットもAIFF、WAV、MP3、M4Aなどメジャーなフォーマットであれば問題ないようです。
ほかにも本体には内蔵スピーカーやハプティクス(触覚技術)、センサーライトスライダー、Bluetooth、3.5mmオーディオジャックなどが搭載されていますが、そこに音声分離機能が加わることで、いかにもカニエらしい既存のものとは一線を画すデバイスに仕上げている点はさすがの一言。
これまで音楽の概念を変えてきた天才はもしかしたら、次は音楽プレイヤーの概念をも変えようとしているのかもしれません。
Source: DONDA STEM PLAYER