人類の新たなIDとヒトであることを条件に恩恵を得られる経済ネットワークの構築をミッションに掲げているWorldchoin。
ChatGPT有するOpenAIのCEOサム・アルトマン氏が手がけるプロジェクトの1つです。
IDと仮想通貨WLDを得るためには、専用端末での瞳の虹彩スキャンが必要。8月頭に瞳スキャンのサービスが始まり、プロジェクトが本格始動しました。
WLDは1カ月で44%ダウン
day 3 of @worldcoin launch, crazy lines around the world. one person getting verified every 8 seconds now. pic.twitter.com/vHRu1sWMT3
— Sam Altman (@sama) July 26, 2023
リリース後は瞳スキャンに行列ができ注目されましたが、ユーザーが実際に入手できる仮想通貨WLDの価値は今どうなっているのでしょうか…。
リリース1カ月で、WLDはその価値を下げています。過去30日間で44%ダウン。
WLDが公開されたのは、瞳スキャン開始より早い7月24日。一瞬上昇したものの、8月頭に2.50ドル弱をウロウロしたあとは下落傾向。8月28日現在は1.28ドルにまで下がっています。このままでは、その価値が1ドルを割るのも時間の問題かもしれません。
アーリーアダプターでも価値は半減
Worldcoin登録&瞳スキャンで配布されたのは25WLD。配布当時は60ドル相当だったものの、今はそれが半減し30ドルちょい。リリースと同時に登録した初期ユーザーでも、損している人が大半なのではないでしょうか。
200万人以上が登録済み
IDと仮想通貨の2つがプロジェクトの主な柱ですが、World IDは7月13日時点ですでに登録者数200万人。
week two of the @worldcoin launch. we saw as many as 14k daily orb verifications. World App is now at 1.7m monthly active users.
— Alex Blania (@alexblania) August 12, 2023
long lines (in some cases over 1000 people) from tokyo to buenos aires and on the top of the app store in all categories in multiple countries. pic.twitter.com/0l4yaGGaLq
8月12日のツイートによれば、Worldアプリの月間アクティブユーザー数は170万人(ちなみに、8月12日時点ではアプリリリースから1カ月経っていません)。
ネックは瞳スキャンの生体情報取得?
WLDの価値が減少しているのは、期待したほどWoldcoinプロジェクトが盛り上がっていないからでしょうか。
定期的に配布されるWLDは、AI時代においてヒトだけが受け取れるベーシックインカム的な役割というアイデアなのですが、受け取りには本登録、つまり虹彩スキャンが必要になります。
虹彩スキャンという生体データを使うことに抵抗を感じる人は少なくないかもしれません。例えば、ケニアでは、瞳スキャン技術周りでのセキュリティリスクが懸念されサービスが停止されています。そもそも仮想通貨規制の問題で、アメリカではWLDサービス開始すらしていませんし…。
虹彩をスキャンするマシンOrbの設置台数だって、現状ではとても少ないのです(日本では都内に数台のみ)。
かく言う私も、仮登録だけで瞳スキャンの本登録は待ち状態。
仮登録でも登録ボーナスの25WLDは予約しておけるので、近場にOrbが設置されたらやるかもと思っていたのですが…。近くにやってくる前にWLD大暴落によるユーザー離脱で、プロジェクトが消滅したりして、ね…。
仮想通貨は大暴落も急成長もあるから先が読めませんけれど。さらに生体データ&IDと紐づいた仮想通貨なんて、ますます予測はできませんよ…。