核融合、長寿、脳コンピューター… ChatGPTのサム・アルトマンが手がけるビジネス

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核融合、長寿、脳コンピューター… ChatGPTのサム・アルトマンが手がけるビジネス
Image: Koshiro K / Shutterstock.com

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏。

AI普及と規制をめぐって最近は各国を飛び回っています。先日は日本にも来ていましたね。世界的にはAIの顔という印象が強いですが、彼が手がける事業・プロジェクトはAIだけではありません。

アルトマン氏は過去に位置情報系アプリのLooptを手がけ売却。スタートアップアクセラレーター企業Y Combinatorの代表も務めました。

そもそも投資家としても知られた人物であり、つまりお金持ち。そのお金の使い道として、数々のスタートアップや研究に投資をしています。

では、アルトマン氏どんな事業に投資しているのでしょう。ちょっとまとめてみました。

Alt

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Screenshot: Lucas Ropek / Alt

Altは2021年に創業したスポーツトレーディングカードの売買プラットフォーム。Altの資金調達ラウンドシリーズBにおいて、アルトマン氏は約7500万ドル(約105億円)を投資。

スポーツトレカからスタートしましたが、最近ではそのジャンルを拡大し、遊戯王やポケモンのカードも取り扱いしています。

Neuralink

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Screenshot: Neuralink

イーロン・マスク氏が共同創設者に名前を連ねるあのNeuralink。人間の脳とコンピューターを繋ぐという脳インターフェース技術の研究・開発を行なっています。

イーロン・マスクの脳直結コンピューター「Neuralink」人体実験許可が下りる

Neuralinkによる神経障害患者などに向けた脳チップを埋め込み神経信号を送る臨床試験が米国で認可される。

https://www.gizmodo.jp/2023/06/clinical-trial-with-neuralink-approved.html

2021年の資金調達ラウンド、シリーズCにおいて、アルトマン氏は多額の資金を提供。先日、FDAから臨床試験の承認が下りたことでまた1歩前進したNeuralinkですが、その研究工程では動物実験でサルを虐待しているという訴えが起きたり、一筋縄ではいっていません。

Aspen Neuroscience

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Image: Aspen Neuroscience

シリコンバレーから少し離れて、サンディエゴを拠点にするスタートアップAspen Neuroscienceに、2020年資金調達ラウンドシリーズAで資金提供。その後、複数年にわたって取り組み支援を行なっています。

Aspen Neuroscienceは、幹細胞治療の開発でパーキンソン病の治療、回復を目指す企業。その取り組みとして、幹細胞生物学とAI生物情報学を融合し、患者それぞれに特化したアプローチが可能なツールの製造を研究しているとのこと。

Coalition

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Image: Shutterstock

サイバー保険会社Coalitionもアルトマン氏が投資する企業の1つ。資金調達ラウンドシリーズAにて、トップ投資家としてアルトマン氏も名を連ねています。

サイバー保険は比較的新しいコンセプトで、多くのアメリカ企業が頻繁にハッキング攻撃を受けてしまうという背景から生まれてきたもの。

ただ、Coalitionは他社とは異なるアプローチを採っており、保険加入企業に対してサイバーセキュリティサービスも提供しています。Coalitionいわく、世界初のデジタルリスクを未然に防ぐようデザインされた保険であり、包括的保険とサイバーセキュリティツールのタッグが売りです。

Rewind

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Screenshot: Lucas Ropek / Rewind AI

アルトマン氏の比較的新しい投資先Rewind。AIを活用したMacOS向けの自動記録管理ソフトです。

OS上で起きたすべてを記録、バックアップします。そしてその記録(自分の文書や発言など)を検索して探すことも可能。ちなみにプライバシーに配慮して、データはローカル保存とのこと。

Hermeus Hypersonic Aviation

hermeus
Screenshot: Hermeus Hypersonic Aviation

現在の航空機を圧倒的に超えた爆速で飛べる極超音速飛行は、新しいアイデアでもないものの、近年の航空業界で注目が高まっており、航空事業の未来といわれることも。Hermeus Hypersonic Aviationは、商業用極超音速飛行ジェット飛行機の改発に取り組んでおり、アルトマン氏の投資先の1つ。

Helion

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Screenshot: Helion

資産家投資先あるあるの1つ、環境系。アルトマン氏ももちろん意識を向けています。

投資しているのは、環境を破壊しない新たな代替エネルギーとして、核融合発電の開発に取り組むスタートアップHelion Energy

2021年、資金調達ラウンドシリーズEにおいて、アルトマン氏は3億7500万ドル(約525億円)を投資。「豊富でクリーン、根本的に安価なエネルギーは、私たちみんなの生活の質を向上させます。何をするにしてもエネルギーコストがかかることを考えたら当然ですね」と、アルマン氏はブログに綴っています。

Retro Biosciences

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Image: Retro Biosciences

お金持ちといえば若さと長寿にこだわるもの。「健康な寿命をあと10年伸ばす」をミッションに掲げるRetro Biosciencesに、アルトマン氏が投資するのも自然な流れ。最近、アルトマン氏は1億8000万ドル(約250億円)を投資しています。

Worldcoin

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Image: Shutterstock

仮想通貨系スタートアップなのですが、人の眼球をスキャンし、そこから個別IDを作り「世界通貨」と結びつけるというちょっと独特な暗号通貨なWorldcoin

アルトマン氏はここの共同創設者であり、現在資金調達に動いている真っ最中。AI、脳直結コンピューター、長寿と、アルトマン氏が投資しているプロジェクトは多々あるものの、群を抜いてディストピア感があるのがこれ、かな。

ChatGPTのOpenAI社、日本に7つの提案。本気で普及を狙う

OpenAI社のサム・アルトマンCEOが来日し、自民党の会合に出席、7つの提案を行なったと、同党衆議院議員 塩崎あきひさ氏がツイートしました。 社会全体に大き...

https://www.gizmodo.jp/2023/04/openai-samuel-h-altman-7-suggestions.html